PEFC認証制度の特徴

1. PEFC国際認証制度の創設

地球サミット以降、世界各国で森林認証制度の創設の機運が高まってきました。1993年にはWWFが中心となって、FSC(Forest Stewardship Council)が設立され、その後世界的広がりを見せました。
このような中、PEFCは1999年に発足し、欧州地域の「汎欧州森林認証制度」(Pan European Forest Certification Schemes)としてスタートしました。その後、2003年には、北米や豪州などヨーロッパ以外の諸国が加わり国際化が進んだため、「PEFC森林認証制度相互承認プログラム」(Programme for the Endorsement of Forest Certification Scheme)と改称し、世界各国の認証制度との相互承認を行う国際認証組織として活動を開始しました。近年は、アジア地域や南米の国々との相互承認はもとより、アフリカ地域においても積極的な活動を展開しています。PEFCは、2019年6月現在、メンバー国51か国、約3億強haの森林が認証(FM認証)され世界最大の認証制度に、そしてCoC認証は世界で11,741件となっています。

2. PEFC国際森林認証制度の特徴

PEFCの特徴をまとめると次のようになります;

(1) 国際的に広く認められているISOの原則を採用
第3者認証制度の根幹である次の3つの要素の専門機関が厳正に互いの専門性に干渉することなく独立し透明性を確保して管理・運営される制度です;

① 各国のステークホルダーによって独立運営されている認証規格を策定する認証制度を主催、維持、管理をする団体(スキームオーナー、例:緑の循環認証会議)

② 認定機関から認定を受け、認証スキームに基づき森林及びその森林から生産される林産品の生産・加工・流通の各段階を担う企業を認証する認証機関

③ 認証機関を認定する認定機関(国際認定フォーラムIAFのメンバー 例:日本適合性認定協会)

(2) 各国の森林認証制度間の相互承認をする

PEFCの主要目的は、各国の信頼ある森林認証制度の独立性と自主性を尊重し、それらの認証制度間の一貫性と適合性を実現し、持続可能な森林管理のための統一的かつ高レベルの森林認証制度を世界的なレベルで確立・実施することにあります。この相互承認制度を通じて、PEFCは、PEFCの承認を受けた森林認証制度を有する全ての国において実行される認証がすべて同一かつ高い水準で維持・運営されていることを検証しています

それゆえ、PEFCの承認を受けた森林認証制度により認証を受けた森林は、PEFCの認証林として認められることになります。

(3) ISO方式採用の利点:認定の役割

PEFCが採用するISO方式において、公平性を確保するための重要な役割を果たすのが国際認定フォーラムに加盟する原則各国に唯一の認定機関です。認定機関は認証機関や審査員などやの資源、能力、資質、独立性などに関する厳格な認定審査に基づいて認定することとしています。このような認定を受けた認証機関は、森林管理者、木材・木製品、紙の加工・製造者などが、森林認証規格が求める要求事項を遵守しているかどうかについて厳格な審査によって検証の上、認証しています。

(4) 森林認証の基準は公的な「政府間プロセス基準」が原則

PEFCは、世界の149か国の政府が支持する持続可能な森林管理のための国際基準である「政府間プロセス基準」(「世界の政府間プロセス基準」参照)の採用を基本とし、各国においてはこれらの政府間プロセスのうち当該国の政府が参加する基準を自国の森林認証制度が使用する森林管理規格のベースとすることを原則としています。9つの政府間プロセス基準は、世界の森林環境に応じて異なります。

 (参考) 世界の「政府間プロセス基準」

 1992年の地球サミットでの森林保全への動きを受けて、各国間で持続可能な森林経営のための基準、指標策定のための検討が行われ、以下の9つの政府間プロセス基準がまとめられました。

世界の政府間プロセス基準
・ ヘルシンキ・プロセス(欧州)
・ モントリオールプロセス(環太平洋)
・ アフリカ木材機関(ATO:アフリカ)
・ 国際熱帯木材機関(ITTO:(東南アジア)
・ アジア乾燥森林の地域イニシアティブ
・ 乾燥アフリカ地帯における持続可能な管理のための基準及び指標
・ タラポト提案:アマゾン河流域の森林の持続可能な管理のための基準及び指標
・ 中近東プロセス
・ レパテリックプロセス

3. PEFC森林認証制度相互承認プログラムの普及状況

 PEFC認証制度は、当初ヨーロッパ11か国の森林認証制度を相互に認め合うための仕組みとして、1999年に「汎欧州森林認証制度」(Pan European Forest Certification Schemes)の名称で創設され、ヨーロッパを中心にして活動を展開してきました。

 その後、アメリカ、オーストラリア、カナダ、チリ等においても国を単位とした森林認証制度が設立され、国際森林認証制度としてのPEFCに加盟する状況に至りました。この様な新しい動きを考慮して、PEFCは、2003年に現在の名称である「PEFC森林認証制度相互承認プログラム」(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)に改名し、ヨーロッパの認証制度から国際認証制度へと飛躍しました。国を単位として設立された各地の認証制度のPEFC加盟とPEFCによる承認(endorse)を通じたグローバルな要素とローカな要素の融合をモットーにしたPEFC提唱のビジネスモデルは、当初の欧州、北米諸国に加え、近年は特にアジアや中南米諸国のステークホルダーからの賛同を得て、これらの国でPEFCの普及が急速に進展しています

上記の状況を反映して、PEFCは2019年6月現在、51か国の森林認証制度の加盟を擁し、そのうちすでに44か国と相互承認を行っています。ちなみに、アジアでおいては、日本は、マレーシア、インドネシア、中国に次いで4番目に相互承認が認められました。

アジア・オセアニアに拡大するPEFC

国名・森林認証制度名PEFC加盟PEFC承認取得認証林面積(千ha) (2019/6)COC認証 (2019/6)
インド(NCCF)2015/82019/2024
インドネシア(IFCC)2012/112014/103,90433
オーストラリア(RW)2002/112004/1011,364199
タイ (FTI)2016/112019/5014
大韓民国 (KFCC)2016/62018/6011
中国(CFCC)2011/62014/26,823353
日本(緑の循環認証会議)2014/72016/61.785508
ニュージーランド(NZFCA)2015/12015/1262725
ベトナム (VFCS)2019/50 
マレーシア (MTCC)2002/112009/53,338 
ミャンマー (MFCC)2019/50