EUDR について

2024日5月24日

SGEC/PEFCジャパン

EUDRの基礎知識

以下の資料(クリックしダウンロード)をご参照ください;

EUDRとPEFC認証について

EUDRの概要について(PEFC作成)

PEFC EUDR DDSの要求事項の概要について

PEFC森林管理規定の改正提案の概要について

次期規格改正スケジュールと改正内容

PEFCでは2024年5月現在、2024年9月を目途にEUDRの要求事項を満たすためのボランタリーな規格を検討中です。

PEFC 通じ欧州委員会が作成したFAQを以下に掲載します。なお、翻訳に当たって、必ずしも正確に訳されていないところもあるかもしれませんので、必要に応じ、以下の英語原文を参照していただくようお願いします。

Implementation of the EU Deforestation Regulation – European Commission (europa.eu)


Traceability(追跡可能性)

Q: Operatorはなぜ、どのようにして地理座標を収集しなければならないのか?

この規則は、中小企業ではないOperator (関連製品を市場に出す者)やTrader(Operator以外のサプライチェーン上の者)に対し、商品が生産された土地の地理座標を収集することを義務付けています。

特定の場所で森林破壊が発生していないことを証明するには、土地区画までの追跡可能性(つまり商品が生産された土地の地理座標を収集すること)が必要です。製品と土地を結びつける地理情報は、業界の一部や多くの認証機関ですでに使用されています。遠隔で感知された情報 (航空写真、衛星画像) またはその他の情報 (例: ジオタグ(geotags)とタイムスタンプ(time stamps)がリンクされた現場の写真) は、申告された商品や製品の地理的位置が、森林破壊に関連しているかどうかを検証するために使用される場合があります。

地理的な位置座標はデューデリジェンスレポートに情報提供する必要があります。デューデリジェンスレポートとは、Operatorが製品の市場投入または輸出に先立って、情報システムに提出するものです。従って、地理位置座標がまだ収集されておらず、デューデリジェンス報告書の一部として提出されていない同規則の適用範囲に含まれる製品の、市場投入または輸出を禁止するという、同規則の中核部分です。

土地区画の地理的位置座標の収集は、携帯電話、片手で持てるような全地球航法衛星システム (GNSS) デバイス、および無料で広く使用されているデジタル アプリケーション (例えば地理情報システム (GIS) など) を介して行うことができます。これらはモバイルネットワークのカバー範囲設定は必要なく、Galileo が提供するような確実な GNSS 信号のみが必要です。

牛以外の商品の生産に使用される 4 ヘクタールを超える土地区画については、地理的位置情報をpolygons(3次元コンピューターグラフィックスにおける多角形)を使用して提供する必要があります。Polygonsとは、各土地区画の周囲を表す 6 桁の 10 進数の緯度と経度の点を意味します。 4ヘクタール未満の土地の場合、Operator(及び中小企業ではないTrader) は、Polygonまたは 10 進数 6 桁の緯度と経度の単一点を使用して地理的位置情報を提供できます。牛が飼われている施設は、地理的位置座標の単一点で記述することができます。

Q: すべての商品(輸入、輸出、取引)は追跡可能であるべきか?

追跡可能要件は、輸入/輸出/取引される関連商品に各々一括で適用されます。

この規制は、Operator(または中小企業ではないTrader)に対し、関連する製品を入手可能にする前、市場に出す前、または輸出する前に、すべての関連商品をその土地区画まで追跡することを義務付けています。したがって、当該製品の輸入(税関手続き=自由流通のための放出)及び輸出(税関手続き=輸出)及び国内市場での取引の委託には、位置情報を含むデューデリジェンス報告書の提出が必須となります。

Q: バルク取引商品や複合商品ではどのように機能するか?

大豆油やパーム油など、大量に取引される製品の場合、Operator(または中小企業ではないTrader)が、出荷に関係するすべての土地区画を特定し、どの段階でも原産地不明の商品、または2020年12月31日の締切日以降に森林伐採または荒廃した地域からの商品を使用したプロセスが混在していないことを確認する必要があることを意味します。

関連する複合製品については、例えばさまざまな木材成分を含む木製家具の場合、Operatorは、製造プロセスに使用される関連商品 (木材など) が生産されたすべての土地区画の地理的位置を特定する必要があります。関連商品の成分は、原産地不明であったり、締切日以降に森林伐採または荒廃した地域からのものであってはなりません。

Q: マスバランス(mass balance)COCは許可されているか?

この規則は、対象となるすべての商品に使用される生産品が土地区画まで追跡可能であることを要求しています。

サプライチェーンのどの段階においても、森林破壊のない商品と、原産地が不明な商品、または反森林破壊のない商品との混合を許容するマスバランス(mass balance)COCは、規則の下では許可されていません。なぜならそれらCOCの市場に出される商品または輸出される商品は、森林破壊がないことを保証できないからです。したがって、市場に投入または輸出される商品は、サプライチェーンのあらゆる段階で、出所不明の商品や森林破壊のない商品から隔離する必要があります。したがって、マスバランス(mass balance)は除外されるため、完全なアイデンティティの保護は必要ありません。

Q: 製品の一部が非準拠の場合はどうなるか?

関連製品の一部が非準拠である場合、関連製品を市場に出すか輸出する前に、非準拠部分を特定して残りの部分から分離する必要があり、その部分は市場に出すことも輸出することもできません。

不適合製品が残りの製品と混合しているなどの理由で識別および分離ができない場合、規則第 3 条の条件が満たされていることを保証できないため、該当する製品全体が不適合であることになります。よって市場に出すことも輸出することもできません。

たとえば、バルク商品がすべて混合され、多数の区画の土地に関連付けられている場合、2020 年以降に土地区画の 1 つが森林伐採された土地であるという事実により、関連する製品全体が非準拠になります。

これは、市場に流通する関連商品または関連製品の 100% が 1) 土地区画まで追跡でき、2) 合法であり、規制の意味により森林破壊がなく、3) いかなる時点においても、出所不明の商品や森林破壊のない商品が混合されていない場合、どのように定義されているかにかかわらず、他の状況を損なうものではありません。

Q: “plot of land” とはどういう意味か?

“plot of land”(規則に基づく地理的位置情報の対象)とは、規則第 2 条 27項 で「生産国の法律によって認められる単一の不動産物件内の土地で、そこで生産される関連商品に関係する森林破壊や森林劣化のリスクを総合レベルで評価をできるような、十分に均質な条件を備えた土地」と定義されています。

Q: 不動産ではない土地のルールは何か?

「不動産物件」の概念に当てはまらない公共または商業的な土地はどうなるか?

この規則では、市場に出回っているまたは輸出される商品は、土地区画として指定された土地で生産または収穫されたものでなければならないと規定しています。土地登記簿や正式な所有権がないからといって、事実上土地区画として使用されている土地の指定を妨げるものではありません(下記を参照)。

Q: 不動産登記簿や所有権が入手できない場合はどうなるか?

中小企業ではないOperatorやTraderは、不動産登記簿が存在せず、農家などが土地の ID や所有権を持たない国で、どのようにして地理的位置情報データを取得できるのか?

農家は、土地登記簿がない場合や、土地の ID や所有権がない場合でも、自分の土地の地理位置情報を収集できます。農家がOperatorsの直接の供給者またはOperator自身でない限り、農民に個人情報は要求されないので、携帯電話のアプリケーションなどから得られる耕作する土地の地理的位置情報で十分です。

合法性の要件に関して、この規則は国内法の遵守を要求しています。もし農家が国内法に基づいて農産物の栽培と販売を合法的に許可されている場合(財産登録簿が存在しない可能性があり一部の農家は身分証明書を持っていない可能性がある)、それはまた、Operator(または中小企業ではないTrader)がそれらの農家から調達する場合は、合法性要件を満たす必要があります。Operator(または中小企業ではないTrader)は、自社のサプライチェーンに違法リスクがないことを証明する必要がある場合もあります。

現在、Operators(または中小企業ではないTrader) が既に地理的位置情報と合法性情報を収集するために使用しているさまざまな手段が多数あります。サプライヤーを直接マッピングすることに頼るものもあれば、協同組合、認証機関、国家のトレーサビリティシステム、または仲介業者に頼むものもあります。Operator(または中小企業ではないTrader)は、その情報を収集するために使用する手段や仲介者に関係なく、地理的位置情報および合法的な情報が正確であることを保証する法的責任を負います。

Q: Operatorは生産者の地理的位置情報を使用できるか?

はい、ただし、その正確さについて最終的な責任を負うのはOperatorであり、それを提供する生産者ではありません。同規則は、生産者(小規模農家など)が自ら製品をEU市場に出荷しない場合(したがって、OperatorやTraderの定義に該当しない)には適用されなません。

このような場合、Operatorは、該当する商品が生産された地域が正しく地図に記載され、その地理的位置が土地の区画と一致していることを保証しなければなりません。Operatorが利用できるリスク評価の手順と措置の中には、サプライヤーが本規則の要求事項を満たすための支援措置があり、特に小規模農家に対しては、能力構築やその他の投資を通じて支援することができます。

Q: Operatorは地理的位置情報を証明すべきか?

中小企業ではないOperatorやTraderは、地理的位置情報が正しいことを検証し証明する必要があります。地理的位置情報の真実性と正確性を担保することは、OperatorやTraderが果たすべき責任の極めて重要な側面です。不正確な地理的位置情報を提供することは、同規則に基づくOperator(および中小企業でないTrader)の義務違反となります。

Q: デューディリジェンスは、同じ土地で生産された製品について繰り返されるべきか?

情報システムを通じてデューデリジェンスレポートに提供される地理的位置情報の義務は、各々関連製品に紐付きます。従ってOperator(または中小企業でないTrader)は、関連製品を市場で販売する、または輸出を意図するたびに、この情報を示す必要があります。デューディリジェンスは、関連する製品ごとに、地理的位置座標の提供を含め、繰り返し(即ち更新)行われなければならなりません。

Q: Polygonは複数の区画をカバーできるか?

Polygonは商品が生産された土地の区画の周囲を表すために使用されます。各Polygonは、連続しているか否かに関わらず、一つの区画を示すものです。関連製品が複数の土地で生産された商品で構成されている場合は、1つのデューデリジェンスレポートに複数のPolygonを記載しなければなりません。Polygonは、その一部にのみ区画が含まれるような無作為の土地エリアの外周をトレースするために使用することはできません。

Q: Polygonは円周で提供されるべきか?

円周を用いた土地情報を提供する義務も可能性もありません。4ヘクタール以上の土地(牛以外の関連商品の生産用)については、各土地の周囲を表すのに十分な緯度と経度の点を持つpolygon(円周を持つ唯一の中心点ではない)を使用して、地理的位置を提供しなければなりません。

Q: 混合商品の原産地はどのように申告すべきか?

Operatorsは、実質的にEUに出荷されるすべての物品の原産地を申告する必要があります。例えば、複数の原産地から出荷された適合品が同じサイロに混在し、その一部がEUに出荷される場合は:

●EU到着時に申告する原産地には、サイロが最後に空になってからサイロに入ったすべての商品の原産地が含まれていなければなりません(よってEUへの出荷貨物に含まれる可能性があります)。

●サイロに入ったx個の商品の原産地を申告し、そのx個をEUへの出荷とすることは、原産地不明の商品をEU市場に出すという規則上の禁止事項に違反するため、規則上認められていません。

Q: Operatorは、商品を生産していない土地を含めることができるか?

本規制の主旨は、市場に出回る商品/製品と、それらが実質的に生産された土地の区画との対応関係を求めるものです。しかしながら、Operatorは、特定の状況において、商品が生産された区画よりも多い区画の地理的位置座標を、提供することができます。

Operatorがデューデリジェンス報告書で「過剰(in excess)」と宣言した場合、Operatorは、地理的位置座標が提供されたすべての区画のコンプライアンスについて、その区画が最終的に市場に出される商品/製品の生産に関係しているか否かにかかわらず、全責任を負います。もしデューデリジェンス報告書において土地の一区画が不適合とみなされた場合は、土地の区画全体が適合していないことになります。

Q: 地理的位置情報によって、クレームは実際にどのようにチェックされるのか?

地理的位置情報は、実際にどのようにして森林伐採禁止の主張の妥当性をチェックすることができるのだろうか?衛星航法による測位と森林伐採地図の位置合わせなのか?森林地域や森林伐採・劣化が起きた地域のベースライン地図はあるのか?農園、プランテーション、伐採権のジオロケーションが利用できない場合、どのように機能するか?

商品が生産された土地の区画の地理的位置座標を収集するのは、Operator(または中小企業でないTrader)の責任である。もしOperatorが、関連する製品に寄与するすべての土地の位置情報を収集できない場合、規則第3条に従い、その製品を市場に出したり、輸出したりしてはなりません。

Operator(および中小企業でないTrader)および取締当局は、地理的位置座標を衛星画像や森林被覆地図と照合し、製品が規則の森林破壊を伴わないという要件を満たしているかどうかを評価することができます。しかし、Operator(および中小企業でないTrader)の責任は残ります。

Q: EUはどのようにして、森林破壊なしという主張の妥当性をチェックするのか?

EU加盟国の管轄当局(EUMS CAs)は、市場に出されている、あるいは市場に出回る予定である、あるいは輸出される予定の関連商品および製品が、森林破壊のない土地で生産されたものであり、合法的に生産されたものであることを確認するためのチェックを実施しなければなりません(第16条の義務に従って)。

これには、デューディリジェンス記述の有効性、およびOperatorとTraderが本規則の規定を全体的に遵守しているかどうかのチェックも含まれます。詳しくはEUMS 認証機関の義務範囲に関する詳細、規則第 18 条および第 19 条を参照のこと。

Q: 所轄官庁は本規則の定義を使用するのか?

本規則の施行にあたり、EU加盟国の所轄官庁は本規則第2条に定める定義を使用します。規則はEUにおける拘束力のある立法行為です。27のEU加盟国において、その全体が調和された形で適用されなければならなりません。

Q: シェープファイル形式のpolygonはどのように宣言するべきか?

情報システムを機能させるための詳細な規則は実施法によって定められます。ステークホルダーには、「世界の森林の保護と回復に関するマルチステークホルダー・プラットフォーム」を通じて、これらの開発に関する情報を提供し協議を行います。

情報システムは、可能であれば、デューデリジェンス報告書でPolygonを申告する際に、広く使われているいくつかの地理位置情報フォーマットをシステムに直接アップロードできるようにすることで、事業者の作業を容易にします。この情報システムは、ユーザーからのフィードバックに基づき、時間の経過とともに進化し、より洗練されたものになっていくことを想定しています。

Q: サプライチェーンのトレーサビリティとは何か?

中小企業でないOperator及びTraderが、本規則の遵守を証明するために5年間収集・保管する必要のある情報、文書及びデータは、第9条及び附属書Ⅱ、並びに地理的位置に関するデータに関しては第2条28項に記載されています。

Operator(および中小企業でないTrader)は、特定の供給業者から供給されるすべての関連製品について、デューディリジェンスを実施しなければなりません。したがって、Operatorは、第 9 条に規定された要件を満たすために必要な情報、データ、文書の収集を含む、デューディリジェンス・システムを導入しなければなりません。第9条に定める要求事項を満たすために必要な情報、データ、文書の収集、第10条に定めるリスク評価措置、第 11 条に記載のリスク軽減措置が含まれるようなデューディリジェンス体制を整備しなければなりません。デューディリジェンス・システムの確立と維持、報告および記録の保持に関する要件は第12条に記載されています。

Operatorは、デューディリジェンスが実施され、リスクがない、あるいは無視できる程度であったことを証明するために必要なすべての情報を、サプライチェーンのさらに下流のOperatorおよびTraderに伝えなければなりません。そのような情報を受け取ったサプライチェーンのさらに下流のOperator及びTraderは、受け取った情報 に基づいて自らのデューディリジェンスを行うことができますが、バリューチェーンのさらに上流の他の Operator及びTraderがデューディリジェンスを実施したという事実は、決してそのOperator又はTraderの義務を否定するものではありません。

中小企業でないOperatorやTraderは、情報システムに提出するデューデリジェンス報告書を通じて、加盟国の取締当局に提供するトレーサビリティに関する情報が正しいことを保証することが求められます。     

情報システムの開発と機能は、関連するデータ保護規定に沿ったものとします。さらに、このシステムは、共有される情報の完全性と機密性を確保するためのセキュリティ対策を備えているものとします。

Q: 複数の国で生産された製品のトレーサビリティはどうなるのか?

中小企業でないOperatorやTraderは、サプライチェーンの長さや複雑さにかかわらず、加盟国の管轄当局に提供するトレーサビリティに関する必要な情報が正しいことを保証することが求められます。トレーサビリティ情報は、サプライチェーンに沿って積み重ねることができます。例えば、数カ国の数百区画の土地から調達された大豆を大量に出荷する場合、関連する生産国すべてと、その出荷に貢献したこれらすべての国の土地一区画ごとの地理的位置情報を含むデューデリジェンス報告書が必要となります。

Q: 生産の日付または時間の範囲とは何か?

Operator(および中小企業でないTrader)は、規則第9条に定められた義務に基づき、生産日または生産時期の情報を収集することが求められます。この情報は、該当する製品が森林破壊を伴わないかどうかを確認するために必要です。それは市場に出回る規制対象商品、または規制対象製品の生産に使用される商品に適用される為です。

牛以外の商品については、生産日とは商品の収穫日を指し、生産期間とは生産工程の期間/期間を指します(例えば、木材の場合、「生産期間」とは関連する伐採作業の期間を指す)。畜産物における生きた家畜以外の関連製品については、生産期間は屠殺日を含む家畜の一生を指します。

注:Operatorが市場に出すまたは輸出を希望する製品の、生産日または生産期間に関する情報は、デューデリジェンス報告書に含める必要はないが、Operatorはそれを収集、整理し、5年間保管することが求められます(第9条)。

Q: 牛のトレーサビリティはどのように機能するのか?

これについては子牛が生まれた土地の地理的位置情報を提供すれば十分でしょうか?牛の中には、食肉処理前に1ヶ所以上に移動するものもあります。

牛製品を市場に出すOperator(または中小企業でないTrader)は、牛の出生地、餌を与えていた農場、放牧地、食肉処理場など、牛の飼育に関連するすべての施設を地理的に特定しなければならなりません。

Q: 上流のサプライヤーが必要な情報を提供しない場合はどうするのか?

商品を市場に出すOperator(または中小企業でないTrader)が、上流の供給業者から同規則が要求する情報を入手できない場合、該当する商品を市場に出したり輸出したりすることは、同規則違反となり、制裁を受ける可能性があるため、控えなければならなりません。

Q: 低リスク国の土地に座標を提供すべきか?

地理的位置情報によるトレーサビリティ要件には例外はありません。

Operatorはまた、関連するサプライチェーンの複雑さ、規制の迂回リスク、原産地不明または高リスク国もしくは標準リスク国もしくはその一部で原産された製品との混合リスクを評価しなければならなりません(第13条)。 Operatorが、関連製品が規制を遵守していない、または規制が迂回されているというリスクを指し示すような関連情報を入手した場合、またはそれを知った場合、事業者は第10条および第11条に基づくすべての義務を履行し、関連情報を直ちに管轄当局に伝えなければなりません。

Q: 合法性要件は森林破壊のない土地にも適用されるのか?

関連商品および関連製品は、第3条(b)に定める要件に従って生産国の関連法規に従って生産されたものでなければ、市場に流通させたり輸出したりすることはできません。(3条(b)) 第3条の義務は累積的です。合法性要件(第3条(b))は、「森林破壊を伴わない」要件(第3条(a))およびデューデリジェンス報告書(第3条(c))に基づく商品または製品の要件に加えて、満たされなければなりません。

Q: 非EU加盟国に義務はあるのか?

非EU加盟国に適用される法的義務はありません。本規則は、OperatorおよびTrader(規則第2章参照)、EU加盟国およびその管轄当局(規則第3章参照)に対する義務を定めています。

しかし、世界の多くの国々が、森林破壊のないサプライチェーンの強化や、関連商品の公的トレーサビリティシステムの強化などに取り組んでおり、それによって本規則に基づく企業の業務が促進されています。このような動きは、OperatorやTraderの義務遵守に大いに役立つものであり、歓迎すべきことです。


Scope(範囲)

Q: 規制にはどのような製品が含まれるか?

本規則は、附属書Ⅰに記載されている製品にのみ適用されます。附属書Ⅰに記載されていない製品は、たとえ規制の適用範囲に含まれる関連商品を含んでいても、規制の要求事項の対象とはなりません。例えば、石けんはパーム油を含んでいても規制の対象とはなりません。

同様に、附属書Ⅰに含まれないHSコードの製品だが、規制の対象となる商品に由来する成分や要素を含む可能性のある製品、例えば革張りシートや天然ゴムタイヤを装着した自動車は、規制の要求事項の対象とはなりません。

注:同規則は、関連製品および製品説明のリストは、欧州委員会が委任法によって修正することができるとしています。さらに、欧州委員会は、森林減少および森林劣化に対する関連商品の影響評価に基づき、欧州議会および理事会に対し、本規則の適用範囲を更なる商品に拡大するための立法提案を行う必要性と実現可能性を評価することができます。商品範囲の最初の見直しは、規則発効後2年以内に行われます。

Q: 付属書I記載の商品を含まない付属書I記載の商品についてはどうか?

…附属書Ⅰ掲載されている商品で製造されている…附属書Ⅰ掲載されている商品で製造されていない
附属書Ⅰに記載されている関連製品…EUDR対象EUDR対象外
附属書Ⅰに記載されていない関連製品…EUDR対象外EUDR対象外

附属書Ⅰに記載された商品を含まない、または使用していない附属書Ⅰに記載された商品は、本規則の対象外です。

附属書Iの製品のHSコードの前に “ex “が付いているのは、附属書に記載されている製品が、そのHSコードで分類できるすべての製品から “抜粋 “されていることを意味します。例えば、コード9401には木材以外の原材料で作られたシートが含まれるかもしれませんが、規則の要求事項の対象となるのは木製シートのみです。

Q: 規制は数量や金額に関係なく適用されるのか?

加工製品も含め、関連商品または関連製品の量や金額について、それ以下では規則が適用されないという基準点や限界値はありません。

附属書Ⅰに含まれる関連製品を市場に流通させたり輸出したりするOperator及びTraderは、その数量にかかわらず、同規則の義務を負います。

  

Q: EUで生産された製品についてはどうか?

EU域内で生産された製品は、EU域外で生産された製品と同じ要求事項が適用されます。本規則は、EU域内で生産されたか輸入されたかにかかわらず、付属書Iに記載された製品に適用されます。

例えば、EU企業がチョコレート(コード1806、附属書Iに含まれる)を製造している場合、そのチョコレートに使用されているココアパウダーがすでに市場に出回っていて、デューデリジェンス要件を満たしていたとしても、その企業は、同規則の義務の対象となる事業者とみなされます(サプライチェーンの下の事業者に関する質問38も参照)。

Q: 梱包に使用される木材に対する規制はどのように適用されるのか?

例えば、生産者が製造者に包装材を販売する場合(最終製品を保護するためであり、消費者に最終製品として販売するためではない)、附属書Ⅰの木材HSコード4415の「専ら市場に出される他の製品を支持、保護又は運搬するため使用される梱包材を含まない」という文言は、次のように理解すべきです。

当該梱包材が、他の製品の梱包に使用されているのではなく、それ自体の製品(すなわち単体の梱包材料)として市場に出荷されるまたは輸出される場合、当該梱包材料は規則の対象であり、したがってデューデリジェンス要件が適用されます。

HSコード4415に分類される包装材が、他の製品を「支持、保護、運搬」するために使用される場合は規制の対象外です。

市場に出される他の製品を支持、保護または運搬するための手段としてのみ使用される梱包材は、そのHSコードにかかわらず、規制の附属書Ⅰの意味における関連製品ではありません。 出荷品に添付される取扱説明書も、それ自体が購入品でない限り、この適用除外に該当します。

Q: すべての再生紙/板紙が対象か?

ほとんどの再生紙/板紙製品には、繊維を強化するために、バージンパルプやプレコンシューマー再生紙(例えば、段ボール箱の製造時に廃棄される板紙の端材)がわずかな割合で含まれています。

附属書Ⅰは、ライフサイクルを完了し、指令2008/98/ECの第3条(1)に定義されている廃棄物として廃棄されるはずの材料のみで製造された商品には、同規則は適用されないとしています。従って、リサイクル材料に関しては、同規則の義務は適用されません。逆に、製品に非リサイクル材料が一定割合含まれている場合は、同規則の要求事項が適用され、非リサイクル材料は、地理的位置情報を介して原産地まで遡る必要があります。

Q: CNコードとHSコードとは何か、またどのように使用すべきか?

一般的に「HS命名法」(HS Nomenclature)として知られる「調和商品表示及びコード体系に関する条約」(Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System)に準拠する命名法は、世界税関機構(WCO)の後援の下に作成された国際的な多目的命名法です。この命名法は、商品を分類するために6桁のコードを割り当て、世界中に適用されます。国や地域は、より詳細な分類のために、世界共通の6桁のHS命名法にさらに番号を追加することができます。

EUの複合命名法(CNコード)は8桁の商品コードで、EUのニーズに対応するため、世界的なHS命名法をさらに具体的な商品に細分化したものです。

CNコードは、EU域内への輸入やEU域外への輸出を行う際の申告の基礎となり、またEU域内貿易統計の基礎ともなっています。規則附属書Iの商品および製品は、CNコードによって分類されています。規則附属書Iの関連製品は、規則(EEC) No 2658/87の附属書Iに規定された複合命名法で分類されます。

輸入の際、UCC規則(EU) No 952/2013の第201条で定義された「自由流通のための商品を放出」の場合、CNコードは、EU法のニーズに対応するために特別に作成された10桁のTARICコードにさらに細分化することができます。UCC規則(EU) No 952/2013の第269条で定義されている輸出手続きのために貨物を申告する場合、最終的に8桁のCNコードまで細分化することができます。

サプライチェーン・メンバーは、基本的なCN規則(関税・統計命名法および共通関税率に関する理事会規則(EEC)第2658/87号)の附属書Iに基づいて製品を分類し、同規則が適用されるかどうかを確認する必要があります。HSコードは5年ごとに変更される可能性があります。EUのCN規則は毎年更新されます。

詳細はこちらをご覧ください: 関税・統計命名法および共通関税率に関する1987年7月23日理事会規則(EEC)第2658/87号

 Council Regulation (EEC) No 2658/87 of 23 July 1987 on the tariff and statistical nomenclature and on the Common Customs Tariff


Subjects of obligations(義務の主体)

Q: Operatorとは誰をさすのか?

規則第2条15項に定義されているように、Operatorとは、商業活動の過程で関連製品を(輸入を経由して)市場に流通させたり、輸出したりする個人または法人を指します。

この定義には、ある附属書Ⅰの製品(既にデューディリジェンスの対象となっている)を別の附属書Ⅰの製品に変換する企業も含まれます。例えば、EUに拠点を置くA社がココアバター(附属書Ⅰに含まれるHSコード1804)を輸入し、同じくEUに拠点を置くB社がそのココアバターを使用してチョコレート(附属書Ⅰに含まれるHSコード1806)を製造し、市場に流通させる場合、A社もB社も規則上のOperatorとみなされます。

サプライチェーンの前段階においてデューディリジェンスの対象となっていない附属書Iに記載された製品を市場に出すOperators(例えば、カカオを調達する輸入業者)は、その規模にかかわらず、デューディリジェンス報告書の提出義務の対象となります。

Q: “商業活動の過程で”とはどういう意味か?

商業活動とは、ビジネスに関連した文脈で行われる活動と理解されます。

Operator(第 2条15項)及び「商業活動の過程で」(第 2条19項)の複合的な定義は、(形を変える場合も変えない場合も)販売のため、又は贈答品として、商業的又は非商業的な消費者への加工又は配布のため、 又は商業活動の一環として使用のために、関連製品を市場に出すいかなる者も、デューディリジェンス要件 の対象となり、デューディリジェンス報告書を提示することを意味します。

Q: “生産国の関連法規”とはどういう意味か?

該当する商品および製品は、森林破壊がなく、生産国の関連法規に適合している場合のみ、EU市場に出すことができます。(第3条 (b), 第2条 (40) EUDR)

「関連法規」には、国内法(関連する二次法を含む)、法理論、国内法に適用される国際法などが含まれます。それらは国によって異なり、改正される可能性もあるため、規則では特定の法律行為を特定することなく、非網羅的な立法分野のリストを提示しています。この定義によれば、(a)から(h)に列挙されている法令は、生産分野に関連するものとして解釈されなければなりません。環境保護に関する法律については、EUDR第1条に規定されている意味と目的を考慮しなければなりません。したがって、森林保護、温室効果ガスの排出削減、生物多様性の保護に関連する法律が該当します。

リスクアセスメントの目的には、第9条1項 (h), 10 EUDRの関連文書が必要です。関連文書とは、例えば、公的機関の公式文書、契約書、裁判所の判決、影響評価や監査などです。いずれにせよ、事業者は、生産国における腐敗のリスクを考慮した上で、これらの文書が検証可能で信頼できるものであることを確認しなければなりません。欧州委員会は、合法性に関する具体的なガイダンス文書を追って発行する予定です。

Q: サプライチェーンのさらに下流に位置するOperatorの義務は何か?

サプライチェーンのさらに下流に位置するOperatorは、附属書 I に記載された製品(既にデューデ ィリジェンスを受けている)を、附属書 I に記載された別の製品に作り替えるOperatorであり、その義務は、そのOperatorが中小企業(SME)であるか否かによって異なります。

情報システムでデューディリジェンス報告書を提出する際、サプライチェーンのさらに下流の中小企業以外のOperatorは、既にデューディリジェンスの対象となった関連製品の部分について、関連する参照番号を含めることによって、サプライチェーンのより早い段階で実施されたデューディリジェンスを参照することができます。

しかし、それらOperatorは、デューディリジェンスが実施されたことを確認する義務を負い、規制違反が発生した場合の法的責任を負います。デューディリジェンスの対象になっていない関連製品の一部分については、中小企業以外のOperatorは、デューディリジェンスを完全に実施し、デューディリジェンス報告書を提出しなければなりません。

サプライチェーンのさらに下流に位置する中小企業のOperatorは、中小企業以外のOperatorと同じ義務を負い、規則違反の場合の法的責任を保持します。

しかし、既にデューディリジェンスの対象となった製品に関して、a) 既にデューディリジェンスの対象となった製品の一部分についてはデューディリジェンスを実施する必要はなく、b) 情報システムにおいてデューディリジェンス報告書を提出することは要求されません。

しかし、サプライチェーンにおける以前の段階で入手したデューディリジェンス参照番号を提供しなければなりません。

デューディリジェンスの対象になっていない関連製品の一部分については、中小企業者は、デューディリジェンスを完全に実施し、デューディリジェンス報告書を提出しなければなりません。

Q: 輸出に関する規制はどのように適用されるのか?

同規則は輸出と輸入の両方に適用されます。関連製品を輸出するOperatorは、輸出申告書にデューディリジェンス報告書の参照番号を記載しなければなりません。すでにデューディリジェンス報告書の対象となっている商品を使用した製品を輸出するOperatorは、第4条の、関連する簡素化を利用することもできます(EU域内で生産された製品に関する情報を参照)。

see information for products produced in the EU

Q: どのような企業が中小企業以外のTrader(非SME業者)か?その義務は何か?

非SME業者とは、EUDR第2条30項に基づくと、中小企業ではないTraderを指します。この規定は、指令2013/34/EUの第3条に規定された定義を参照しています。これには基本的に、Operatorではなく、附属書1に含まれる製品を市場で商品化している大企業、例えば大規模なスーパーマーケットや小売チェーンが含まれます。

規則の第 5 条1項により、大口Traderの義務は、以下のとおり、川下の大口Operatorの義務と同じです。a) 大口Traderは、デューディリジェンス報告書を提出する必要があります。b) その際、サプライチェーンで以前に実施されたデューディリジェンスに準拠することができますが、その場合、第 4 条9項の規定に従うことになります。c) 大口Traderは、規則に違反した場合、川上のOperatorが実施したデューディリジェンス又は提出したデューディリジェンスに対しても責任を負います。

Q: 規則に違反した場合、誰が責任を負うのか?

すべてのOperatorは、市場に投入または輸出する関連製品のコンプライアンスに対する責任を有します。同規則はまた、Operator(または中小企業でないTrader)に対し、サプライチェーンに沿って必要なすべての情報を伝達することを求めています。Traderもまた、市場に流通させたり輸出したりする関連製品に対する責任を負います。

従って、同規則に違反した場合(製品が既に市場に出回っている場合、または事業者が情報を適切に開示していない場合)、関連製品の市場への流通や輸出に関係するサプライチェーンの各関係者が責任を負い、責任を問われる可能性があります。

Q: 立木や伐採権の場合のOperatorは誰か?

立木は本規則の適用範囲には含まれません。伐採の時点におけるOperatorは、詳細な契約協定にもよりますが、森林所有者となるか、関連製品を伐採する権利を持つ会社となるかのいずれかとなります。何れにしろ、誰が関連製品を市場に出すか輸出するかによって決まります。


Definitions(定義)

これらの定義は、EUと商業的関係を持つ第三国の企業や利害関係者、およびEUの管轄当局の、対応の基礎となります。

Q: “世界的な森林減少”とはどういう意味か?

世界的な森林減少とは、人為的か否かを問わず、第2条に規定された定義、すなわち、世界的(EU内外を問わず)に発生している森林減少を意味します。

森林減少と森林劣化は、気候変動と生物多様性喪失の主な要因のひとつであり、現代の2つの重要な地球環境危機です。世界的な森林減少と森林劣化の主な原因は、大豆、牛肉、パーム油、木材、ココア、ゴム、コーヒーなどの商品生産のための農地の拡大です。EUは、これらの商品の主要な経済国であり消費国であるため、世界の森林減少と森林劣化を助長しています。したがって、EUには森林破壊を終わらせることに貢献する責任があります。森林破壊を起こさない商品および製品の生産と消費を促進し、EUが世界の森林破壊と森林劣化に与える影響を減らすことにより、この規則はEU主導の温室効果ガス排出と生物多様性の損失を削減することが期待されます。

Q: 木材はどの基準に適合する必要があるのか?

第2条13項(b)の森林破壊を伴わないという定義の文言は、「木材を含むか、または木材を使用して製造された関連製品の場合…」とある。第2条13項(b)(「…木材を含む、または木材を使用して製造された関連製品の場合…」)は、製品範囲から木材を除外しているため、“特別な場合”の印象を与え、第3条(a)の「森林破壊を伴わない」という基準が以下のような、木材に適用できるかどうか疑問が生じる。木材は森林減少と森林劣化の両方の基準を満たす必要があるのか?それとも森林劣化のみを満たす必要があるのか?

規則の要求に答えるとすれば、木材は以下のa)b)両方に適合する必要があります。a)2020年12月31日以降に森林破壊の対象となっていない土地から伐採されたものであること、b)2020年12月31日以降に森林劣化を引き起こすことなく伐採されたものであること。

Q: 準拠する収穫レベルとは?

2022年に木材事業者が森林の20%を伐採し、その土地を自然再生させた場合、伐採された木材はEUDRに適合するか?その後30年間に森林が再生された場合、同じ作業を行ってEUDRの適合性について同じ結論が得られるのか?

この規則では、「森林劣化」とは森林被覆の構造的変化を意味し、原生林や自然再生林の人工林への転換や他の森林地への転換、原生林の人工林への転換を意味します(第2条7項)。

この定義は、国連食糧農業機関(Food and Agriculture Organisation of the United Nations)によって定義されたすべてのカテゴリーの森林を対象としています。従って、本規則における森林劣化とは、特定の種類の森林を他の種類の森林や他の森林地に転換することです。異なるレベルの木材伐採は、劣化の定義に該当しない条件で認められています。

Q: “森林劣化”は既存の持続可能な森林管理システムに影響を与えるのか?

同規則における森林劣化とは、特定の種類の森林が他の種類の森林や他の森林地に転換することを意味します。持続可能な森林管理システムは、劣化の定義を満たす転換につながらない限り、採用され、奨励されます。

Q: その現場で基準値に達することができる樹木をどう判断すればよいか?

第 2 条4項の森林の定義における樹高と樹冠被覆(canopy cover)に関連する基準の数値でこれらの基準値に達することができる樹木」という条文はどのように適用されるのか?

高さ5m以上の樹木種の樹冠被覆率が10%を超える、または超えると予想される木本植生は、FAOの定義に基づき「森林」に分類されるべきです。

例えば、まだ樹冠密度が 10%、樹高が 5 m に達していないが、今後達すると予想される若齢林は森林に含まれ、また、一時的に伐採されていない地域も森林に含まれるが、その地域の主な用途は森林のままです。

Q: どのような森林の土地利用の変更が適合となるのか?

森林減少は第 2 条3項で「森林の農業利用への転換」と定義されているがその他の森林土地利用転換は規則に適合しているか?

規則における森林減少は、森林の農業利用への転換と定義されています。都市開発やインフラ整備など他の用途への転換は、森林減少の定義には該当しません。例えば、道路を建設するために合法的に伐採された森林地帯の木材は、同規則に準拠することになります。

Q: 自然災害は森林破壊に入るのか?

同規則における森林減少の定義には、人為的か否かを問わず、森林の農業利用への転換が含まれ、これには自然災害によるものも含まれます。

火災に見舞われた森林がその後農地に転換された場合(締切日以降)、規則では森林減少とみなされます。このような場合、Operatorはその地域から規制の範囲内の商品を調達することが禁止されます(ただし、森林火災が原因ではない場合でも)。逆に、被害を受けた森林の再生が許可された場合は、森林破壊とはみなされず、Operatorは森林が再生すればその森林から木材を調達することができます。

Q: その他の森林地帯やその他の生態系も含まれるのか?

同規則は、国連食糧農業機関の「森林」の定義に依拠しています。これには40億ヘクタールの森林が含まれ、農業に利用されていない地域面積が大半を占め、サバンナや湿地帯、その他国内法で貴重な生態系と定義されている地域も含まれます。

発効から1年以内に行われる規則の最初の見直しでは、「その他の森林地帯」まで範囲を拡大することの影響を評価します。 規則発効から2年以内に行われる2回目の見直しでは、「森林」以外の生態系や「その他の森林地帯」を超えた生態系に拡大した場合の影響を評価します。

原生林や自然更新林から人工林やその他の林地への転換は、すでに「森林の劣化」の定義の一部であり、そのような転換された土地から産出される木材製品は、市場に出したり輸出したりすることはできません。


Due Diligence(デューディリジェンス)

Q: EUのOperatorとしての義務は何ですか?

原則として、Operator(および中小企業でないTrader)は、3つのステップからなるデューディリジェンス・システムを構築し、維持する必要があります。

第1段階として、Operatorは、税関の「自由流通のための解放=輸入」及び「輸出」手続きに基づくものを含め、市場に流通させる(又は中小企業でないTradersの場合は入手可能にする)又は輸出しようとする商品又は製品、並びにそれぞれの数量、供給者、生産国、合法的な収穫の証拠等、第9条で言及されている情報を収集する必要があります。

このステップにおける重要な要件は、関連する商品が生産された土地の区画の地理的座標を取得し、情報システムを通じて提出されるデューディリジェンス報告書に関連情報(商品、CNコード、数量、生産国、地理的座標)を記載することです。

もしOperator(または中小企業でないTrader)が必要な情報を収集できない場合、当該商品を市場に出すこと(中小企業でないTraderの場合は入手可能にすること)、または輸出することを控えなければなりません。これを怠ると規則違反となり、制裁を受ける可能性があります。

第2段階では、Operatorは第1段階で収集した情報をデューディリジェンス・システムのリスク評価の柱に反映させ、第10条に記載された基準を考慮しながら、サプライチェーンに非準拠製品が流入するリスクを検証・評価する必要があります。Operatorは、収集した情報がどのようにリスク評価基準に照らし合わされ、どのようにリスクを決定したかを実証する必要があります。

第3段階では、第11条に記載された基準を考慮し、リスクが無視できる程度になるように、第2段階で不適合リスクが無視できる程度以上であると判断された場合、適切かつ相応の緩和措置を講じる必要があります。これらの措置は文書化する必要があります。

低リスクと分類された地域から商品を調達するOperatorは、簡易デューディリジェンス義務の対象となります。第13条によれば、Operatorは第9条に沿った情報を収集する必要がありますが、第31条に基づき提出され立証された懸念を含め、関連製品が本規則に適合していないリスクを指摘するような関連情報をOperatorが入手しない限り、またはOperatorに知られない限り、リスクの評価と軽減(第10条および第11条)は要求されません(第13条2項)。

Q: 公認代理人とは何ですか?

第 6 条によれば、Operator及びTraderは、権限を有する代理人に対し、自らに代わってデューデリジェンス報告書を提出するよう委任することができます。この場合、Operator及びTraderは、関連製品のコンプライアンスに対する責任を保持します。

Operatorが個人又は零細企業である場合、Operatorは、サプライチェーンの次のOperator又は取引者に、その承認された代理人として行動するよう委任することができます。この場合、委任したOperatorは、製品のコンプライアンスに対する責任を保持します。

Q: 企業は子会社に代わってデューディリジェンスを行うことができるか?

企業グループ(母体とその子会社)の内部組織とデューディリジェンス方針は、本規則の適用を受けません。該当する製品を市場に出したり、入手可能にしたり、輸出したりするOperator又はTraderは、その製品のコンプライアンス及び規制の全体的なコンプライアンスに責任を負います。従って、デューディリジェンス報告書に記載されるのは、その実際のOperatorの名前であり、そのOperatorは規則上の全責任を負います。

Q: 製品の逆輸入は?

以前にEUから輸出した製品を再輸入する場合、デューディリジェンス報告書の義務はどうなるのか?

Operator(または中小企業ではないTrader)が、以前に輸出された製品を再輸入し、「自由流通のための解放」という税関手続きの下に置く場合、その製品が初めて市場に出された場合と同じ義務が適用されます。

輸出された場合、関連製品は「EU連合商品」としての通関上の地位を失い、その関連製品は、その後、市場に再出荷または再販売された場合、新製品とみなされます。 既に存在するデューディリジェンス調書は、事業者がデューディリジェンスを実施するのに役立ちます。

Q: どの税関手続きが影響を受けるのか?

「自由流通のための解放」または「輸出」以外の税関手続き(例:税関倉庫、内国加工、一時的な入国など)の下に置かれた関連製品は、EUDRの対象とはなりません。

Q: 認証制度や検証制度の役割は何か?

認証制度は、サプライチェーン・メンバーが同規則に基づく義務を遵守するために必要な情報をカバーしている限りにおいて、そのリスク評価に役立てることができます。中小企業でないOperatorやTraderも、デューディリジェンスを実施する必要があり、違反があった場合には引き続き責任を負うことになります。

Q: ドキュメントはどれくらいの期間保存する必要がありますか?

Operatorは、デューディリジェンス文書をどのくらいの期間保管すべきか?

中小企業のTraderは、市場に出したり、入手可能にしたり、輸出したりする関連製品に関する関連情報を保管しなければならないのか?何をもってこの期間の開始とみなすか?

Operatorは、第9条に基づき収集した情報を、証拠を添えて、関連商品及び関連製品を市場に出す又は輸出の日から5年間、収集、整理及び保管しなければなりません。第10条4項および第11条3項の規定に基づき、Operatorは、デューディリジェンスがどのように実施され、リスクが特定された場合にどのような緩和措置が講じられたかを証明できなければなりません。これらの措置に関する関連文書は、デューディリジェンス実施後少なくとも5年間は保存しなければなりません。Operatorはまた、デューディリジェンス報告書の記録を、情報システムに提出された日から5年間、保管しなければなりません。

この点では、中小企業以外のTradersもOperatorsと同じ義務を負います。

中小企業Traderは、デューディリジェンスの参照番号を含む第5条3項に記載された情報を、関連製品の市販または輸出の日から少なくとも5年間保管しなければなりません。

Q: 無視できるリスク商品の基準は?

無視できるリスクとは、市場に出す、または輸出される関連製品に適用されるリスクのレベルを指し、製品固有の情報および一般的な情報の完全な評価に基づいており、必要な場合には適切な緩和措置が適用されており、それらの商品または製品が第3条の(a)または(b)に適合していないことを懸念する理由がない場合を指します。

Q: 無視できるリスク商品は免除されるのか?

EUDR第2条26項の無視できるリスクは、EUDR第10条1項と合わせてEUDRの免除基準として読むことはできるか?

いいえ、Operator及びTrader(中小企業ではない)は、(第4条1項に従って)デューディリジェンスを実施した結果としてのみ、「無視できるリスク」についての結論(これは、関連製品を市場に出回らせたり、輸出したりするための前提条件である)に達することができます。デューディリジェンスの実施は、本規則に基づく事業者及び貿易業者の中核的な義務であり、いかなる免除の対象でもありません。

注:「無視できるリスク」の要素は商品には適用されません(同規則には商品ごとの「リスク状況」はありません)。

Q: ある国からの特定の商品が「無視できるリスク」とみなされる可能性はあるか?

ある国からのパーム油、ゴム、コーヒー、カカオ、木材を「無視できるリスク」とみなすことができるか?

いいえ。


Benchmarking and partnership (ベンチマーキングと協力体制)

Q: カントリー・ベンチマークとは何か?

欧州委員会が運営するベンチマークシステムは、国またはその一部を、当該国で森林破壊のない商品を生産するリスクの度合いに応じて、3つのカテゴリー(高リスク、標準リスク、低リスク)に分類します。

国またはその一部のリスク状況を特定するための基準は、規則第29条に定められています。第29条2項は、欧州委員会に対し、同規則の主な義務が発生する発効から18ヵ月後までに、システムを開発し、国またはその一部のリストを公表するよう義務づけています。このリストは、最新の科学的証拠、国際的に認知された情報源、現地で検証された情報などを考慮した、量的・質的基準の客観的かつ透明性のある評価分析に基づいて作成されます。

Q: その方法論とは?

その方法論は現在、欧州委員会が策定中であり、今後のマルチステークホルダー森林減少プラットフォーム会合やその他の関連会合で発表される予定です。

Q: ステークホルダーはどのように貢献できるのか?

生産国やその他のステークホルダーはどのようにベンチマーキング・プロセスに関与できるのか?また、生産国やその他のステークホルダーから提供された情報はどのように評価、検証され、活用されるのか?

欧州委員会は、第29条5項に基づき、高リスクに分類されている、または分類される恐れのあるすべての国々と、そのリスクレベルを下げることを目的とした具体的な対話を行うことが求められています。この対話は、分類の最終決定に先立ち、相手国が追加的な関連情報を提供し、EUと緊密に連絡を取り合う機会となります。

Q: 各国は欧州委員会と関連データを共有できるか?

各国は、本規則の実施に関連すると考えるデータ(森林減少および森林劣化の割合に関するデータなど)を欧州委員会と共有できるか?もしそうであれば、第29条5項に規定されている特定の対話の枠組み以外でそれを行うことは可能か?

本規則は、関連データを第三国に対しEUと共有する義務を課すものではありませんが、EUとそのようなデータを共有することを望む国は、本規則の発効からいかなる段階においても歓迎されます。例えば、ベンチマーキングに関する本規則第29条5項や、それ以外の文脈でEUと具体的な対話を行っているか否かにかかわらず、EUと共有することができます。

Q: 合法性のリスクは考慮されるのか?

ベンチマークは森林減少や森林劣化だけでなく合法性リスクも考慮するのか?

生産国の法律や森林政策、特に「合法的な森林伐採」について、ベンチマークの過程でどのように評価・考慮されるか?

基準のリストは規則第29条に記載されています。欧州委員会の審査は、規則第29条3項および第29条4項に定められた基準に基づき、客観的かつ透明性のある審査分析に基づいて行われます。関連する定量的基準は以下(a)(b)(c)の通りです。(a)森林減少と森林劣化の割合、(b)関連商品のための農地の拡大率、(c)関連商品と関連商品の生産動向。

規則の中で想定されているように、評価はその他以下(c)~(g)が考慮されます。(a)政府及び第三者(NGO、産業界)から提供された情報、(b)当該国と森林減少及び森林劣化に取り組むEU及び/又はその加盟国との間の協定及びその他の文書、(c)森林減少及び森林劣化と防止するための国内法の存在とその施行、を含むその他の基準、 (d) 当該国における透明性のあるデータの利用可能性 (e) 該当する場合、先住民族の権利を保護する法律の存在、遵守、または効果的な施行 (g) 国連安全保障理事会または欧州連合理事会が、関連商品および関連製品の輸出入に対して課した国際制裁措置 など。

Q: 生産国や小規模農家にはどのような支援が提供されるのか?

規制を遵守した製品を生産するために、生産国や小規模農家はどのように支援されるのか?小規模農家がサプライチェーンから排除されないようにするにはどうすればよいか?

EUとその加盟国は、世界的な「森林破壊のないバリューチェーンに関するチーム・ヨーロッパ・イニシアティブ(TEI)」を通じて、消費国、生産国を問わず、森林破壊と森林劣化に共同で取り組むために、パートナー諸国との協力を強化しています。TEIの下でのパートナーシップと協力の仕組みは、特定のニーズが検出され、協力する需要がある場合、すなわち、例えば、小規模農家や企業が森林破壊のないサプライチェーンのみを確実に利用できるようにするために、各国が森林破壊と森林劣化に取り組むことを支援するものです。欧州委員会はすでに、最も影響を受けている第三国の小規模農家を対象としたワークショップを通じて、情報の普及、意識の向上、技術的な質問に対応するプロジェクトに参加しています。

EUDRにおける小規模農家の機会についてはこちらをご覧ください。

opportunities for smallholders in the EUDR

Q: チーム・ヨーロッパ構想のさまざまな要素とは?

TEIイニシアチブの様々な要素、例えばハブ、森林生態系のための持続可能な農業(SAFE)プロジェクト、FPIプロジェクト、この文脈で計画されている施設、また、例えば地域レベルなど、より広い文脈で関連するものとの相互関係は?どのように重複を避けるのか?

このチーム・ヨーロッパ・イニシアチブ(TEI)ハブ(略称:「森林破壊ゼロ・ハブ」)は、森林破壊を防止するバリューチェーンに関する情報を提供し、パートナー国への働きかけを行うとともに、EUおよび加盟国の関連する既存プロジェクトとTEIの目標に特化した今後の活動を調整するための知識管理を行います。これにより、生産国における森林破壊のないバリューチェーンに関するチーム・ヨーロッパのさまざまな活動の整合性を高め、ギャップを特定し、重複を避けることができます。

森林生態系のための持続可能な農業(SAFE)プロジェクトは、TEIの協力面で最も重要な柱です。SAFEは現在、ブラジル、エクアドル、インドネシア、ザンビアで実施されています。2024年には、さらにベトナムとコンゴ民主共和国で実施される予定です。SAFEプロジェクトは、加盟国からの今後の資金拠出により、より多くの国々をカバーするようさらに拡大される予定です。

森林破壊のないバリューチェーンに関するテクニカル・ファシリティは、生産国を支援するための柔軟かつ需要の高い手段であり、特に小規模農家に焦点を当て、地理的特定、土地利用マッピング、トレーサビリティなどの技術的要件に関する専門知識を提供します。これらの活動は、相乗効果を生み出し、重複を避けるため、EU代表部と緊密に調整し、既存のプロジェクトやSAFEと連携させます。

Q: チーム・ヨーロッパの取り組みとCSDDDとの関係は?

現在進行中の企業持続可能性デューデリジェンス指令(CSDDD)に関する立法プロセスを考慮し、TEIハブ(略称:「森林破壊ゼロ・ハブ」)は、特にEUDRとCSDDDの両方の影響を受ける農業バリューチェーンと小規模農家に関して、CSDDDに関する今後のEUヘルプデスクと緊密に協力していく予定です。

Q: 誤った “ハイリスク“ベンチマークのリスクを軽減するには?

Operatorが特定のサプライチェーンや「高リスク」としてベンチマークされている特定の生産国・地域を避けるリスクをどのように軽減できるのか?

Operatorは、標準的な国と高リスクの国またはその一部から調達する場合も、同じ標準的なデューデリジェンス義務の対象となります。

唯一の違いは、高リスク国からの出荷は、所轄当局による監視が強化されることです(高リスク地域から調達するOperatorの9%)。その意味では、サプライチェーンの大幅な変更は保証も期待もされていません。さらに、高リスクの分類には、森林減少と森林劣化の根本原因に共同で取り組み、そのリスクレベルを下げることを目的とした、欧州委員会との具体的な対話が必要となります。

Q: EUはどのようにして透明性を担保するのか?

ベンチマーク制度に至るプロセスは透明化されます。ベンチマーク手法に関する定期的な更新と協議は、27のEU加盟国とともに、多くの第三国が参加する「森林破壊に関するマルチステークホルダー・プラットフォーム」で行われます。欧州委員会は、どのようなアプローチをとり、どのような手法を用いたかについて、最新情報を提供します。

さらに、欧州委員会は、同規則の義務に従い、高リスクに分類されている、あるいは分類されるリスクのあるすべての国々と(分類を行う前に)、そのリスクレベルを下げることを目的とした具体的な対話を行います。これによって、突然リスク状況が発表されることがなくなり、より綿密な話し合いができるようになります。この対話は、生産国が関連する追加情報を提供する機会となります。


Supporting implementation(実施のサポート)

Q: 情報システムと「EUシングル・ウィンドウ」とは?

情報システム(IS)は、規制の要求事項を遵守するためにOperator及びTraderから提出されるデューデリジェンスレポートを補完するためのITシステムです。情報システムは、同規則の適用開始までに運用が開始され、同規則第33条2項に記載された機能を利用者に提供します。

税関のためのEUシングルウィンドウ環境(EU SWE-C)は、税関のITシステムと、本規則第33条に従って構築される情報システムのような税関以外のシステムとの相互補完を可能にする枠組みです。EUシングルウィンドウ環境(EU SWE-C)の中心的な構成要素であるEU CSW-CERTEXシステムは、情報システムを各国の税関ITシステムと相互接続し、Operatorが税関および税関以外の当局に提出するデータの共有と処理を可能にします。これにより、シングル・ウィンドウは、リアルタイムでの情報共有と、税関当局と、環境保護分野を含む税関以外の手続きを執行する所轄当局との間のデジタル協力を確保します。

Q: どのようなデータ・セキュリティー対策があるのか?

情報システム、ひいては税関のためのEUシングルウィンドウ環境との相互接続は、データ保護の観点から、関連し適用される規定に沿ったものとします。

欧州連合のオープンデータ政策に従い、欧州委員会は、情報システムの匿名化された完全なデータセットを、機械で読み取り可能で、かつ相互運用性、再利用、アクセシビリティが確保されたオープンな形式で、広く一般に提供します。

Q: OperatorやTraderはどのように登録するのですか?

OperatorやTraderは、情報システム(IS)のID番号/企業登録番号として何を使用できるか?EORI番号を持っておらず、VAT番号も持っていない可能性のある国内の事業者/貿易業者は、どのようにISに登録すればよいのか?

関連商品および関連製品を輸出入するOperatorは、TRACES NTに登録する際、EORI(Economic Operators Registration and Identification)番号を提供する必要があります。EORI番号を持たないOperator/Traderは、VAT番号、国家企業番号、納税者番号など、TRACESがサポートする他の識別子を使って登録することができます。

Q: よく使うデータをそのシステムに保存できるか?

頻繁に使用するデータ(Operators/Tradersの主要サプライヤーなど)をISに保存し、新しいDDSごとに新たに入力するのではなく、簡単に自動入力できるようにすることは可能か?

現時点では、情報システムにはこの機能は含まれていません。とはいえ、すでに提出されたデューデリジェンス報告書を複製することは可能であり、その結果、新しいステートメントを記入するのに必要な時間を短縮することができます。

コンプライアンスを確保するために、複製された調書に必要な変更を加えることは、オペレーターやトレーダーの責任となります。さらに、「入手」ボタンが提供され、事業者は、定義済みのファイル(フォーマットGeoJSon)から生産地に関する情報を入手することができます。

Q: そのシステムは農家の地理的位置を特定するのに役立つのか?

いいえ、情報システムは、第4条2項及び第4条3項に従ってOperator及びTraderから提出されたデューディリジェンス報告書の保管場所として機能します(第4条2項および第5条(1)). そのため、地理的位置座標を特定するためのソフトウェアやツールは提供していません。

Q: デューディリジェンスステートメントは修正可能か?

提出されたDDSの取消しまたは変更は、システムからデューデリジェンス参照番号が提供されてから72時間以内であれば可能です。DDSの参照番号が既に税関申告書や他のDDSで使用されている場合、または該当する製品が既に市場に出回ったり輸出されたりしている場合は、キャンセルまたは修正ができません。


Timelines (時間軸)

Q: いつ発効し、いつから適用されるのか?

本規則は2023年6月9日に欧州連合官報に掲載され、その後2023年6月29日に発効されました。ただし、第38条第2項に記載されている一部の条文の適用開始は、2024年12月30日(18ヶ月移行)、中小企業については2025年6月30日(24ヶ月移行)となります。

Q: その間の期間はどうなのか?

同規則の発効から適用開始までの間に域内市場に出される製品は、同規則の要求事項に適合しなければならないのか?

大企業および中堅企業のOperatorおよびTraderへの適用開始は、規則発効(2024年12月30日)の18ヵ月後となります。つまり、それ以前に域内市場に投入された製品については、Operator、Traderは要件を満たす必要がありません。小規模および零細事業者については、この期間が延長されます(規則発効後24ヶ月-2025年6月30日)。

Q: 規制発効前に生産された製品であることを証明するには?

Operatorが市場に出すまたは輸出を希望する関連商品が発効前に生産されたものであり、同規則が適用されないことを証明する責任は誰が負うのか?

本規則は、第1条2項の条件を満たさない限り、第1条1項に規定されたとおりに適用されます。Operatorはこの例外の立証責任を負い、第1条2項の条件が満たされていることの合理的な証拠として、関連情報を提供できなければならなりません。この場合、事業者はデューディリジェンス報告書を提出する義務はありませんが、規制の非適用とその義務を証明する必要書類を保存しておく必要があります。

Q: Operatorと中小企業ではないTraderの義務とは?

Operator及び中小企業ではないTraderが、経過措置期間中(すなわち、2023年6月30日の規制発効から2024年12月30日の規制適用開始までの期間中)に市場に出された関連製品又は関連商品を原材料とする関連製品を市場に出す又は輸出する場合の義務は何か?

この状況は、いくつかの具体的なシナリオで説明するのが一番分かりやすいでしょう。

1,関連商品(例:天然ゴム-CNコード4001)は、移行期間中に市場に出されるため、必ずしも地理的に特定される必要はなく、関連する派生製品(例:新品タイヤ-CNコード4011)を生産するために使用され、2024年12月30日以降に市場に出される(または輸出される)場合。

経過措置期間中、すなわちEUDRの適用開始前に商品が市場に出された場合、派生製品を市場に出す際、Operator(および中小企業ではないTrader)の義務は、当該関連製品(タイヤ)を生産するために使用された関連商品(ゴム)が適用開始前に市場に出されたことを証明する、十分に決定的で検証可能な証拠を収集することに限定されます。これは、木材及び木材製品に関する第 37 条第 2 項を損なうものではありません。

商品が経過措置期間後、すなわち2024年12月30日以降に市場に出されるまたは輸出される場合、Operator(および中小企業ではないTrader)は、本規則の標準的な義務に従います。同様に、2024年12月30日以降に市場に出される商品で生産される関連製品の部品については、Operator(および中小企業ではないTrader)は、本規則の標準的な義務の対象となります。

2,関連製品(例:ココアバター-CNコード1804)は、経過措置期間中に市場に出されるため、必ずしも地理的に特定される必要はないが、その後、別の関連派生製品(例:チョコレート-CNコード1806)の製造に使用され、2024年12月30日以降に川下事業者によって市場に出される(または輸出される)場合。

この場合、派生製品(チョコレート)を市場に出すまたは輸出するOperator(および非中小企業Trader)の義務は、関連する派生製品(ココアバター)が適用開始前に市場に出されていたことを証明する、十分に決定的で検証可能な証拠を収集することに限定されます。2024年12月30日以降に市場に出される他の関連製品と共に製造された最終関連製品の部分については、Operator(および中小企業ではないTrader)は、本規則の標準的な義務に従うものとします。これは、木材および木材製品に関する第37.2条を損なうものではありません。

3,Operatorは、経過措置期間中に関連商品または製品を市場に投入し、2024年12月30日以降、1社以上の中小企業ではないTraderによって市場で「利用可能になる」場合。

このシナリオでは、および中小企業ではないTraderの義務は、当該関連商品又は関連製品が適用開始前に市場に出回ったことを証明する十分な決定的かつ検証可能な証拠を収集することに限定されます。これは、木材及び木材製品に関する第37条2項を損なうものではありません。


Other questions (その他の質問)

Q: 欧州委員会はガイドラインを出すのか?

欧州委員会は、同規則のいくつかの側面、特に「農業利用」の定義について、アグロフォレストリーや農地に関する問題、認証、合法性など、現場の多くの利害関係者が関心を寄せている点を詳しく説明するガイドラインの作成に取り組んでいます。これらの文書は、同規則の施行前に公表される予定です。

欧州委員会は、「世界の森林の保護と回復に関するマルチステークホルダー・プラットフォーム」を通じて、多くの問題について非公式な指針を提供することを視野に入れ、関係者からの情報を収集し、関係者間の対話を促進しています。

この「よくある質問」は、欧州委員会が関係する利害関係者から最も頻繁に受ける質問に答えたものであり、今後、随時更新していく予定です。必要であれば、追加のファシリテーション・ツールも用意されます。

注:規則を遵守するために追加のガイドラインは必要ないと考えます。欧州委員会は、規則が実際にどのように機能するかを説明し、ベストプラクティスの事例を共有するために、特定の側面を詳しく説明することを目的としています。

Q: 欧州委員会は商品別のガイドラインを発行するのか?

いいえ、しかし、欧州委員会は、ガイダンス文書を含め、ベストプラクティスの事例を提示することを目指しており、これによって、ある程度、商品固有の側面をカバーすることができるでしょう。

Q: Operatorにはどのような報告義務があるのか?

中小企業でないOperatorは、デューディリジェンス・システムを毎年公表しなければなりません。コーポレート・サステナビリティ・レポーティング指令(CSRD)の適用範囲にあり、EUサステナビリティ・レポーティング・スタンダード(ESRS)に適宜準拠しているOperatorについては、CSRDの要求事項に従って報告書を公表すれば十分か?それとも、追加の報告要件があるのか?

同規則の報告義務に関して、バリューチェーン・デューディリジェンスに関する要求事項を定めた他のEU法制の適用範囲に含まれるOperatorは、そのEU法制との関連で報告する際に必要な情報を含めることで、同規則に基づく報告義務を果たすことができると定めています(第12条3項)。

Q: 森林減少と森林劣化に関するEU監視システムとは何か?

監視システムは、コペルニクス製品や他の公的・私的に利用可能な情報源を含む既存の監視手段に基づき、世界の森林減少・劣化と関連する貿易に関する締切日や土地をカバーするマップを含む科学的証拠を提供することで、本規則の実施を支援します。

これらの地図を使用することで、本規則の条件が自動的に遵守されるわけではありませんが、例えば森林減少リスクを評価するなど、企業が本規則を確実に遵守するための手段となります。なお、企業はデューデリジェンスを実施する義務を負います。

森林減少と森林劣化に関するEU監視システムは、欧州の森林を含む世界中の森林を対象とし、森林監視の方法や欧州森林情報システム(FISE)の改善・強化など、現在進行中のEUの政策展開と一貫性を持たせて開発されています。

EU 監視システムが作成する参考マップの主な目的は、Operator、Traderおよび EU MS の管轄当局(CAs)によるリスクアセスメントに情報を提供することです。そのため、参考マップには以下のような特徴があります。

●Operator、Trader(または認証機関)は、リスクアセスメントを行うためにEU監視システムの参考マップを使用する義務はありません。

●監視システムは誰でも利用可能です。Operator、Trader(および管轄当局)は、天文台が提供するものよりも詳細なマップを利用することができます。本規制は、リスクアセスメントを通知する方法について規定するものではありません。監視システムは、利用可能な多くの手段の一つであり、欧州委員会が無料で提供する手段です。

●法的拘束力はありません。そのため、EU監視システムが提供する参考マップは、リスク評価に使用することができます。しかし、提供された地理的位置が森林とみなされる域内にあるからといって、自動的に不適合との結論につながるわけではありません。一方、地理的位置情報が森林とみなされる地域外である場合、その出荷/商品はチェックされない(ランダムなチェックはあり得るし、他のリスク要因もあり得る)とか、その商品が自動的に適合すると仮定すべきではありません(第一に100%の精度がないため、第二に森林破壊のない商品であっても違法のものである可能性があるため)。

Q: 何がハイリスクで、どれくらいの期間出荷停止になるのか?

第17条は、コンプライアンス違反のリスクが高い状況において、所轄庁が一時停止を含む即時措置をとることを認めているが、何が高リスクで、どれくらいの期間、一時停止が可能か?

所轄官庁は、その場でのチェック、リスクベースの計画におけるリスク分析の結果、情報システムを通じて特定されたリスク、他の所轄官庁からの情報、根拠のある懸念など、さまざまな状況に基づいて、関連製品が規則の要求事項に適合しないリスクが高いと特定することができます。

このような場合、所轄官庁は、製品を市場へ出すことの一時停止を含む、第23条に定める暫定措置を導入することができます。この一時停止措置は、3営業日以内(腐敗しやすい製品の場合は72時間以内)に終了しなければなりません。ただし、所轄官庁は、この期間に実施された検査に基づいて、製品が規則に適合しているかどうかを確認するために、一時停止期間をさらに3日間延長すべきであるという結論を下すことができます。

Q: EU再生可能エネルギー指令との関連は?

森林減少規制と再生可能エネルギー指令の目的は、気候変動と生物多様性の損失との闘いという包括的な目標に対処するものであり、補完的なものです。両法の適用範囲に含まれる商品と製品は、EUDRの下では一般的な市場アクセスの要件に、再生可能エネルギー指令(RED)の下では再生可能エネルギーとして計上される要件の対象となります。これらの要件は互換性があり、相互に補強しあうものです。

指令(EU)2018/2001を補足する欧州委員会規則(EU)2019/807に従った、間接的土地利用変化(ILUC)の少ないことを証明する認証制度については、EUDRが第9条に定めるトレーサビリティと情報要件の一部を満たすために要求する情報を得るためデューディリジェンス・システムの中で、operatorとTraderによって使用されることもあります。

他の認証制度と同様、これらの利用は、EUDRに基づくOperator及びTraderのデューディリジェンスの法的責任及び義務を損なうものではありません。


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