新たな取組み、群馬県のSGEC森林認証

SGEC認証を取得した川場村と利根沼田森林組合の事例を通して、持続可能な森林管理の新たな取組み実をご紹介します。

川場村役場の2階。壁と梁にはSGEC認証材のスギが使用
(沼田森林組合長=外山京太郎・川場村長)

川場村と利根沼田森林組合は、SGEC森林認証を取得し、持続可能な森林経営を目指しています。これらの地域では、SGEC認証を受けた森林が生態系の保全だけでなく、地域コミュニティの経済発展にも寄与しており、木材生産からバイオマス発電まで幅広く活用されています。特に、川場村では新庁舎建設にSGEC認証を受けた木材を使用するなど、公共施設でもSGEC認証材の利用を進めており、持続可能な資源利用のモデルケースとして注目されています。

新庁舎内にバイオマス発電所
燃料のチップが見えるスケルトン床

川場村では、バイオマス発電施設を活用し、再生可能なエネルギー源として地域に電力のみならず、姉妹都市である東京都世田谷区へも供給しています。この発電所は、いちごのハウス栽培で必要な温度管理にも役立てられており、農業と環境保全の協力体制にもつながっています。

いちごは道の駅「川場田園プラザ」で販売
燃料チップの8割以上がSGEC認証材

さらに、SGEC森林認証を受けた森林では、広葉樹を残し、生物多様性を保持する方法で伐採が行われています。これにより、森林内の生態系が維持され、多くの生物にとって安全な生息地が保護されています。このような持続可能な森林管理は、地域コミュニティにも広く支持されており、特に外山村長が森林組合長でもあるため、その経験と知識が地域の森林資源の管理に生かされています。

広葉樹を残す伐採方法
広葉樹の木製化にも今後注力

SGEC認証情報

【FM認証】

利根沼田森林組合 

認証林面積:3979.23ha

認証林所在地:沼田市、利根郡川場村、利根郡昭和村、利根郡みなかみ町

【COC認証】

株式会社ウッドビレジ川場

群馬県森林組合連合会